リフォームにはそれなりの費用がかかりますので、少々住宅に傷みが発見されたとしてもなかなか実際にリフォームに踏み切れないという方が少なくありません。しかし問題のある住宅をごまかしながら放置し続けるのは、まったくおすすめできないことです。
なぜなら、小さなトラブルの段階で対処していれば簡単なリフォームで直せるのですが、放置してしまったがために深刻な問題へと発展してしまったら、いざリフォームしようと思ってもかなり高額な予算が必要になったりするのです。なかには新築にかかる費用に近い金額が見積もりで出てくることもあったりしますので、いかに細かなメンテナンスが重要であるか分かることでしょう。
リフォーム費用を安く済ませるには、とにかく初期段階で修繕すること。なにか気になる点を発見したら、それがどんな問題なのか素人判断せず、まずは工務店などの意見を聞いてみることをおすすめします。もちろん長期優良住宅の施工で信用できる工務店を選ぶことが重要です。
住宅が劣化してくると、どうしても簡単なリフォームでは対応しきれなくなってしまいます。場合によっては新築を考えるのとあまり総額が変わらないということもあり、そうなると新築するかリフォームで済ませるかという葛藤が生じると思います。それではリフォームと建て替えのどちらを選べばいいのか、その判断となる点について考えてみましょう。
まず一般的に、リフォーム費用が建て替えに必要な費用の70%以上かかってしまうような場合には、リフォームよりも建て替えを選択したほうがいいといわれています。リフォームというのは、いまの家を活かして補修・修繕を加えながら家を元気にしていく方法ですが、いくら最新の技術を取り入れて新築同様になったとしても、屋根から基礎まで全て新品の状態である新築に比べて寿命は短くなってしまいます。
それならばやはり新築にした方が将来的に長い目で見た時、割安であるといえるのです。ただし住人の年齢が年齢で、そう長く住み続けるわけではないという場合には、これに限りません。
家族に高齢者がいる場合、あるいは自分自身がそろそろ将来的なことを考えなければならない年齢に差し掛かってくると、バリアフリーリフォームの準備を進める必要が出てきます。簡単なバリアフリーリフォームであれば、廊下に手すりをつけるなど数万円程度で完成するような内容もありますが、車いすになったときのことを考えると、それだけではすみません。
たとえば廊下の幅を広げて車いすが通行できるようにする場合は、やはり何といっても壁が大きな障害となってしまいます。しかし壁は構造上とても重要な耐力壁になっていることがあり、むやみに動かしたり取り去ることができないケースも少なくありません。
そのような場合には、廊下を広げるのではなく、廊下と部屋を一体化させて広い空間を作るというような考え方に切り替えてみることをおすすめします。バリアフリーだけでなく内装リフォームを一緒に行うような形です。
具体的なプランニングに入る際には、どのような間取りにしたいのかという希望をしっかりと混む点側に伝え、トラブルのないように進めましょう。